冠島のオオミズナギドリ調査 調査編 昼
2003.8.22〜2003.8.25 


いざ行かん冠島!
文部科学省→舞鶴市教育委員会→調査団な調査なので、冠島へは自衛隊の船でいけます。
軍港舞鶴から出航です。
ここまで来るのに彦根から2時間半・・・朝3時半起きなので船の上でみな爆睡です。
海が穏やかな時はいいですが、荒れると酔う人が続出です。
デリケートさと無縁なBUNには無関係〜。

YDT-01という掃海艇。機雷撤去とかをするらしい。まじで速いよ。びゅんびゅん〜。
北朝鮮の船を沈めたヤツのような武器は積んでいません、残念ながら。
(砲撃が始まったら始まったで困りますが・・・。)

前々回の調査の話ですが、自衛隊は結構・・・です。
今月の標語が『愛国心の向上』だったり、思わず8時30分をマルヤサンマルといってしまったり・・・。
やっぱり自衛隊は軍ですねえ。おっと、不用意なこと言うと公安にマークされちまう。




船は進むよ波を切って・・・。




船に揺られること1時間半で冠島へ到着。

おお〜、1年ぶりの冠島。見た感じは何も変わらない。人の手が届かないオオミズナギドリの楽園・・・。
また4日間よろしくお願いします。『のどか』という言葉を通り過ぎた穏やかさを感じる。
水の色が舞鶴とまったく違う。なんて青さだ。深く澄んでいて、ひたすら広くて・・・おれたちゃ小さいなあ。
まわりはほとんど水平線が見える。地球は本当に広いことを実感。
いつも見ている世界なんてなんと狭くて小さなことか。



さて、悟りを開けそうな勢いですが、そんなまもなく上陸開始。
今回は海が穏やかなので上陸が楽ちんだ〜。

小さなゴムボート3艘で荷物と人間のピストン輸送をします。
荷物がすごい量。
荷物の中に発電機まであるぞ。これはちょっとどうかと思うなあ。
調査に使うのに必要なんだかどうかは知らないが、少し悲しいです。
人はここまで電気に頼らないと生きられないのですね。
まあBUN個人の精神論なんで好きにしてくださいな。
僕も使う電池がよくて、あの発電機がダメといえる理由は考えつかないです。

補足ですがこの島、携帯が通じます。ラジオが聞けます。
文明が届いている感じがして微妙にがっかり。無人島ってシチュエーションが台無しだ!プンプン。
嗚呼、電波防御の最後の砦が・・・。

特に重要な荷物は
。4日間補給無しなので水が切れたらえらいことです・・・
・・・って、おれの水がっ!!ポリタンクに穴があいていて1リットルくらいしか残ってないし!?
まあ、何とかなります。念のためにカバンに2リットル入れてあります。

海岸がほとんど岩場なので、一部の砂浜に上陸してそこからテント場まで人力輸送します。
重いっちゅうねん!歩き難いっちゅうねん!



テント場設営。ここがこれから4日間の基地になります。
調査場はここから海岸をしばらく歩いていきます。
ここの地面にもオオミズナギドリの巣穴が大量にあります。
この島はオオミズナギドリのものと実感します。
ごめんね、ちょっと使わせてもらうよ。


こんな感じでどたばたしつつも初日は暮れていきます。
日が暮れてくるとオオミズナギドリが海から戻ってきます。
オオミズナギドリは島を中心に反時計回りに飛び回り、いくつかの鳥柱を作ります。
そうしたのち、彼等は島に帰ってきます。(墜落してくる・・・。)
空がオオミズナギドリで埋め尽くされる・・・
島がだんだんとオオミズナギドリの鳴声で騒がしくなる・・・




この光景を見ると、この音を聞くと、いよいよだなって感じがします。
この文章書いているだけでもそわそわしてきます〜〜〜〜。
皆で夕食(京都大学野生生物研究会の皆さん、いつもすみません。)を食べながら、
オオミズナギドリが島へ帰ってくるのを見る時間・・・
冠島で2番目に好きな時間です。このそわそわがたまりません。

さて、今晩も戦いが始まりますよ〜〜。


おまけ

浜辺にたこが漂着・・・即ゆでられて夕飯のおかずに・・・。美味い!


アオダイショウ。これは食べません、さすがに。これを平気でつかむ女の人が当たり前にいます。
この光景もう見慣れました、驚きません。オオミズナギドリの数少ない天敵の一つ。

オオミズナギドリ調査〜夜〜

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