河内の風穴探訪 2002.12.17


はじめに
 滋賀県多賀町の山奥に河内の風穴という洞窟がある。
あの辺りの山は石灰岩でできているのでこんな洞窟が作られやすいようで、
他にも洞窟がある。未開だが。

未開の洞窟に入ると死ぬので、今回はすでに開かれた河内の風穴を訪ねた。

BUNの記憶が正しければ確かこれは関市に行く前じゃなかったかな?
『忍』の初陣を飾る洞窟への旅。


山奥
 午前中の雪まじりの雨が上がっていざ出発。目指すは多賀町山奥!県境近いな。
足は自転車、ひたすらこいで2時間くらい・・・だったけ?
川に沿って進んでいるので景色がめちゃくちゃ山なわりに道は案外平坦。
異常に遠い・・・。寒いのであまり生き物が出なかったが、サルには出会えた。
まさか家から自転車で30分の場所にサルが出るとはおもわなんだ。




河内の風穴
 ああ・・・なんかめちゃくちゃ過疎っぽい景色になってきた。
そんな場所に河内の風穴はあった。一応付近に人が住んでいる。
え・・・?なんと入場料を取られる。大人300円。まあこんなもんか。
今になって思うけれど、風穴前の道を北へ向かうと大人気の霊仙山へ行けたのねん。
あのカルストがこの鍾乳洞を作り出していたのだなあ。
ちょっと霊仙山に宿縁のようなものを感じます。


入場券を買ったところからほんの少し山道を登ると、でました河内の風穴。
入り口・・・狭いっす。
何だこの注意書きは!?
落石注意はいいとして、
停電注意って!?できるか!!
(こんなこといいつつもなにげにヘッドランプを用意していたBUNでした。)

狭い入り口から中へ入ると・・・。広い。
めちゃくちゃ天井が高い。声が響くう〜〜。あああ〜〜〜。
中は少数の白熱電球でぼんやりと照らし出されている。
一応順路用に手すりがあるが、非常にしょぼい。ほとんど手付かずという雰囲気をかもし出している。

色々な方向へ伸びる空間がいくつもある。
でかい
大きな空間があちらこちらに見える。
全4層にわたる鍾乳洞。はしごあり、くぐらないと通れない場所あり、鍾乳石あり・・・。
総面積1500uと、規模としては小さいほうですが、
全然整備されていないおかげでかなりの探検気分です。
よくある観光地鍾乳洞とは一味違います。


順路の奥には『この先立ち入り禁止』の領域があった。
まだ未開の空間があるというのか?
この洞窟には妙な伝説があって、
『昔村人が4匹の犬を入れて洞窟に閉じ込めたら、1匹は死に、3匹は伊勢市に出た。』
 という話があります。あの空洞の先は伊勢市かもしれません。




初、忍な・・・
 さて、一通り順路は終わったな・・・。
じゃあ、本番行くか。
この日は冬休みの平日だったのでここにいるのは我々だけです。
手にはヘッドランプ・・・。

やるしかありません!

 というわけであちこちに見える空洞に突っ込んでみたいと思います。
うわ・・・天井低い・・・無理やりくぐるとその先の空間の天井になにやら怪しげなものがぶら下がっています。
これは・・・?
↑キクガシラコウモリ
なんと!?コウモリが冬眠しています。さすが
年間平均気温11.5℃の洞窟です。
外よりは暖かなのでしょう。(それ以前にコウモリは洞窟好きなのかもしれない。)

早速つんつんすると、
しら〜〜〜っとこちらを向きました。マントの隙間からにらまれている感じです。
一通りガンを飛ばし終わると再びもとの方向に向き直った・・・。
もしかしてめちゃくちゃ怒ってる・・・?と思わせるようなドスの利いた動きでした。
結構この洞窟にはこの子達がいました。おもしろい。



順路手すりを乗り越えて(
やってはいけません!)隅々まで探索していると、
下のほうから水の音が・・・。よ〜く見ると地下水の流れを発見しました!
結構強い流れです・・・流されたら闇の中へ・・・考えただけでも恐ろしい。
でも洞窟内での水のきらめきはとても神秘的です。吸い込まれそう・・・。


調子に乗って斜め上方へ向かう穴(未開)に入ってみる。(やってはいけません!)

・・・これは・・・この空間は!?

ものすごく嫌な予感がしたので、ヘッドランプを消すと・・・。



闇・・・!?




完全な闇・・・。う・・・ヤバイ。ここで電池が切れでもしたら確実に死ぬ!そんなことより伊勢市に出ちゃうよ!!
仲間の声しか聞こえません。この状態で完全な沈黙になったら相当あせります。
慌ててランプをつけて引き返しました。
闇って人にとって潜在的に怖いものなんじゃないでしょうか?

ああ〜怖かった。いつか攻略してやる・・・。




神秘とスリルとコウモリの洞窟、河内風穴。かなりお勧めです。


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