日々是冒険

2014年9月
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9/14(日) 6・復路

こんばんは
なんかこの山、雪が残っているなぁと思ったら、
雪じゃなくて先週降った雹の溶け残りでした。
BUNです。

緑の葉が散っているなと思ったら
そういうことか。

朝には霜が降りておりました。
水は凍っていなかったので
最低気温は0℃以上5℃未満か・・・。

数日前に乗鞍で初霜と言っていたので
似たようなペースで季節がやってきていますね。


北横岳でご来光を見た後、
山小屋を後にして
三ガ岳→縞枯山→茶臼山→麦草峠ルートで帰ります。


見たかったのですよ
『縞枯現象』

森が縞状に枯れ、
その縞が山の上部へ向かって移動していく現象です。

どういうわけか森が一部枯れ、
また再生するの繰り返し。

原因はいまだ不明という謎現象。




BUN的には風の影響が疑わしいかなぁと。

南西斜面で縞枯れが目立つけれど
他では弱い印象。

沖縄の森と似たイメージ。

沖縄の森は
風が強すぎて木が大きく育てない。
斜面の向きで植生が異なるほどに
風が影響しておりました。


この八ヶ岳でも
山がつるっぱげの状態からシュミレートしてみると、
・植生は下から上へ広がる
・一定以上に育った木には風の影響が大きくなる
・高木が風のダメージで立ち枯れる→縞枯れ層の形成
・林冠が開いた場所に若木が侵入


というプロセスで
縞々が山の上部へ向かって
移動するのを説明できるのでは。

縞枯れゾーンの上部は
風防がなくなるので余計風の影響が大きくなり、
枯れる方向へ補正がかかる。



自由に調査してよいのなら、
縞枯れ地域での
風の向きと強さを徹底的に調べ上げるかなぁ。

地上からの高さごとで
測り分けるのも忘れずに。

あとは、
次に縞枯れるゾーンに風防ネットを設置するのと、
縞枯れないゾーンを適当に伐採して風当たりを強くする
という実験区を設ける。

おもしろい推測ができて満足である。

誰か真相を解明してくれい。
自分は地元のキツネ追いかけるので精一杯ですわ。


良い自然と濃厚メンバーに触れ
学会やら講習やらによる消耗が
かなり回復したぞ!


やはり山は素晴らしい。

今回も楽しい登山でした。


9/13(土) 6・往路

こんばんは
久しぶりに登山だー!
BUNです。

北八ヶ岳へ。
恒例になりつつある『生態登山』。
今回は植物女王、WACOPIAN、某花ちゃん、BUNの
4人パーティーです。

みんなフィールド慣れしているので
歩行速度は速いのですが、
目ざとくいろいろなものを見つけて
『調査』が始まるので
結果的にコースタイムペースになります。

それにしても
どういう目線で歩いたら
その発見率になるのか・・・。

麦草峠を出発し、
今夜の宿泊地『北横岳ヒュッテ』を目指します。
今日は茶臼山、縞枯山の横を通過。
帰り道で登ります。



森がすごく良い。

カンバやシラビソ系の植物の森で、
林床を苔で覆われております。

苔度は屋久島×0.8といった感じ?
十分『もののけ姫』できます。

しょっちゅうWACOPIANが
ベニテングダケを見つけてくる。
どういう眼をしているんだ。

一日でこんなにベニテングダケを見られるとは。
タマゴタケじゃないと思うんだけど・・・。


展望が開けると
一面に広がる濃い森と
その向こうに見える南八ヶ岳。

岩岩な山も景色良いし、
登っていてアスレチックで楽しいのですが、
心穏やかになるのは森の良い山です。

森は良いですなぁ・・・。




夜は小屋の外で自炊。

気温5℃で
山小屋の人に心配されながらも
楽しく飲んで食べて・・・
終盤、『ほうとう』を食べたのですが、
体が温まる速度より、
冷える速度の方が早い。



そこそこ寒いですが
良い夜です。


9/7(日) 学会最終日

こんばんは
ハギが咲きだしていますね。
秋を感じる。
BUNです。

学会最終日。

今日の自由集会が楽しみで
最終日まで残っていたのです。

できれば土曜には帰宅して、
日曜に体力の回復に努めたかったところ。

学会準備による負荷と
学会期間中連夜の飲み会で
明らかに疲労を感じる。
マジ体重い。

これ絶対よくないよ。


しかし疲労に勝るは好奇心。

この自由集会だけは・・・!




ああ・・・
エキサイティングだった・・・!

先輩主催の集会でしたが、
やはり期待通りの楽しい内容。

死体を見るのって楽しい。
この感じ、この感じ。



これにて学会閉会です。
京都を後にしよう。

疲れて寺の一つも見られませんでしたが、
収穫多すぎて
この満足度で十分満たされる。

総括として、
『行ってよかった、行かねばらなぬ』です。

最後に学会発表に行ったのは
もう7年前くらい。

それ以降の期間で想像以上に
自分の『畜産化』が進んでおりました。

そこに気づけたのが最大の収穫。



最近ちょこちょこ行っていた
『小さな発表』では
自分に既存の知識や方法を利用して
余力ある状態で臨んでいたのですが、
今回は目一杯。

発表申し込んだ時点で
『方法』が目標ラインに達していなかったのは
さすがに冷や冷やしたぜい・・・。

パワーアップ織り込んでの見切り発進でした。

おかげで発表で緊張して
ちょっと声が震えたです。


覚えたこの『方法』のおかげで
考察も大きく広げられます。

広げ方は
発表の後や
懇親会で多くの方からヒントを頂いた通り。

勉強の方向がわかると
気楽でいいですな。



お金を獲ってきて参加するには
発表するしかありませんが、
毎年行けるかは・・・
能力次第か。

とりあえずデータはどんどん放出していく方針。
それだけでいい。


9/6(土) 学会3日目

こんばんは
連日の飲み会でもうボロボロ。
BUNです。


学会で久しぶりに会えた先輩が
今回BUNが使ったのと同じ統計を
最近勉強されたそうな!

統計についてガッツリ話せました。

これはありがたい!

近場に統計エキスパートがいなかったので
いつも「これでいいのか・・・?」と
もやもやしながら使っておりました。
論理的に隙はないけど。

論文読んでると、
統計を間違って使っているのに、
そのまま載っているものが
少なくない。

明らかな論理的矛盾を含んでいるのに
なぜ誰も指摘しない!?

そんな話を先輩と。




しかし、先輩によると、
BUNの使った統計自体を評価する方法は
古いとのこと。

古いゆえに単純で硬いですが、精度が甘い。

最近の方法を教えてもらいました。
こりゃまた勉強がいるな・・・。

しかも
その線でまた調べたら
評価法が無数にあってまた驚いた。

これは・・・
手法ごとの得意不得意を把握して、
客観的に選択するしかないですな。

ああ・・・
『材料および方法』の章が
どんどん増えていくよ・・・。



あらゆる面で、
農場ひきこもりはマズイなと思う次第です。

とはいえ
先生、先輩に頼りっぱなしですな。
情けないったらありゃしない。


9/5(金) 京都決戦(学会2日目)

こんばんは
日に何度も夕立が・・・。
荒れよるで・・・。
BUNです。



学会発表してきました。
口頭。

これが今の精一杯!

先生、先輩、お客様方ご覧あれ!!



質問として、
家畜系、野生系、実験動物系から
ありました。

実験動物系からのが強烈。

畜産にはない発想で全くついていけず。



実験動物の発想を持っているつもりでしたが、
いつの間にやら
その『実験』も
『畜産の実験』基準になっていました。

いやいや参ったね。

BUNのいた研究室には
動物の4つのあり方、
野生、畜産、実験、展示
それぞれをやっている人が
適度にいたのですが、
現在は畜産一色。

知らぬ間に自分も染まりきっていたかぁ。

畜産一色でいきたいのならば
そもそも畜産学会行ってます。

動物学をしたいので
哺乳類学会へ行ったのです。
4つ全部含んで動物学。

想定以上のショックを受けましたが、
それでこそ行った価値有です。

農場に引きこもっていては
決して気づくことのなかった気づきです。


この多面性をうまくまとめ上げて考察できれば
今回の発表を論文化できるでしょう。

目標年内投稿で。



まだまだ勉強が足りん。


9/4(木) 出陣(学会初日)

こんばんは

BUNです。

学会に出陣です。

発表は明日ですが、
今日の5時までに発表用パソコンに
スライドのファイルを入れねばなりません。

結局、出発直前までスライドの考察を練り続けましたが・・・
はたして通用するのか?



京都か・・・
いろいろあったからな、この街は・・・嵐の予感やで・・・。

無事にスライドをパソコンへ。


よし、今夜はゆっくりと発表練習してから早めに寝て、
明日の朝にも練習しよう。

あ、先輩。

出会ってしまった。

あわわわわ。

研究室一派で集まって
先生とともに夜の京都へ・・・。

初日の晩から飲み会です。
先輩に囲まれてガチガチです。

いやそれより練習。


宿に着いたのが夜の1時。
発表まで9時間半・・・。

どうしよう・・・!?



9/3(水) 出荷

こんばんは
秋晴れドライブ日和。
BUNです。

ドナドナだけどな。

子牛を出荷してきました。

今回のウシは・・・。
市場でウシを見た人のコメントで
姿かたちに関してのネガティブなコメントは無し。

「飼うの上手いね」まで言ってくれる人までいて
逆にビビる。

形はうまく仕上がった。

余所のウシと見比べても
各パーツの出来と、
バランスは見劣りしない。




が、ちょっと重量不足。

頑丈で良い骨格を作ろうと、
せっせと運動させていたのですが、
出荷近くまでやりすぎた。

出荷3週前くらいから外運動カットして、
うっすらと『肥育』すればよかった。
脂がのらない程度で。


あとはやはり種雄が悪いなぁ・・・。
現在のトレンドとかけ離れているうえに安価種。

これは今必死で変えようとしているところなので
そのうち解決される。



競の様子を見ていると、
少なくとも二人が激しく競り合っていたようで、
最後に案外値が吊り上りました。

このウシをそこまで気に入った人が
二人はいるってことか。

ありがたい限りです。


誠実なウシ作りを続けていくと、
こういうファンが増えてくるそうなので
今後も丁寧に育てていきますか。

とりあえずこの方向で良さそうです。


ああ・・・
超人懐っこく仕込んだウシとお別れか・・・

また次の個体を一から仕込みなおしだよ・・・。