日々是冒険

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10/11(木) 味

こんばんは
標本作成強化月間。
BUNです。

ニワトリ6羽とタヌキ1頭を
一日で解剖しました・・・。

あと、水漬にしてあったニワトリ2羽を
洗って乾燥にまわしました。

水漬中のブタの様子も見たのですが、
水が豚骨ラーメンのスープみたいになっていました。
なにこの白くてどろどろしたものは。

ブタの脂の持つ性質なのかもしれない・・・。



計算したら13時間、解剖か骨いじりをしていたです。
ちょっと・・・頭がいたたたです。

今日の誤算は、
昨日の夜にタヌキを拾っちゃったこと・・・。
くそう・・・この手が離せないときに・・・。





忙しくっても
食べるもの食べなきゃ身が持ちません。

なのでお昼ご飯はしっかりと
『鶏肉のコチジャン炒め』!!

この鶏肉は言うまでも無く
今しがたまで解剖していた
例の良い鶏です。


メスと包丁を持ち替えた以外、
扱っているもの(ニワトリ)とやっていること(切り刻む)が
同じというのはこれいかに。



さっさと料理して
この良いニワトリの味を確かめます。

うまい!!



この間食べた名古屋コーチンよりも
おいしいと思う。
あれは大学で飼われていたから
おいしくなる飼い方ではなかったのかもしれない。

今回の良いニワトリで驚いたのは
肉質の柔らかさ。

生後半年が経過しているのに、
かなり柔らかい。

通常ここまで育てたらもっと肉が堅くなってしまいます。

幅広く利用されている
ブロイラーだと生後2ヶ月で出荷されているため、
肉があれほど柔らかなのです。


ニワトリの味もしっかりしているし、
脂もしつこくないし臭みも無い。


むうー、これがブランドニワトリの実力か・・・!
いろんな人に『あげる』と言ったけど、
自分でがめていたい気分だな、これは。






不安だった骨端の癒合具合ですが、
煮込んでみた結果、
全く問題無しでした!

一安心。
これでこのニワトリは
標本として完全に利用可能です。


10/10(水) 肉用

こんばんは
また轢死体タヌキ拾っちゃった。
そろそろロードキルが増えてくる頃ですなぁ。
BUNです。


昨日送ったニワトリが届いた。
早いもんだね。

早速一羽解剖してみる。
標本化して骨の完成を確認しないと
不安で仕方が無い。



このニワトリ、
でかいだけではなく
いろいろとおもしろい。

羽色のヴァリエーションがとても豊富です。
大学のニワトリのように
極端に遺伝子を均一化されていないので、
羽色があれこれ変わるそうです。

横斑遺伝子(しましまになる)も入っているので、
黒と白の横斑が美しい。

コーチン系の血も入っているため、
良くあるコーチンのような明るい茶(金?)色の羽に、
これまた白い横斑が入っており、
とてもきれい。

この金色の羽の感じは
『キンスズナミ』というチャボのものとよく似てる。
チャボは基本的に観賞用なので
言うまでも無くきれいです。


鶏冠の赤、羽の黒白金。
このニワトリをそのまま小型化してチャボにしたら
結構きれいな観賞用になれると思うなぁ。




中身を見ていくと、
筋肉の色が良いです。
おいしそうなピンク色。

あと、脂の色が特に良いです。
大学のニワトリ達みたいにギトギトせず、
あっさりしていそうな脂で、
においもきつくありません。

かなりのうまみを秘めていると見た。
このニワトリは、きっと皮がかなりうまいだろう。
(皮は脂の風味を楽しむ部位)




大学の『実験動物ニワトリ』と比較したら
この『食肉用ニワトリ』に失礼だな。

おいしさを追求したブランドニワトリ。
明日は肝心の味についてレポートします。



解剖に伴って大量の肉が出ます。
金曜日には名古屋市にいるので
欲しい人、
連絡くれたらお肉あげるかも。


10/9(火) ひょうご

こんばんは
最近大移動が多くてくたびれ気味。
BUNです。

試合も近くて免疫力が低下中・・・。




肉用のニワトリを受け取りに兵庫県へ。

通常の肉用鶏は
8週齢で出荷されるので
骨が未完成です。

延長飼育をお願いして
24週齢まで飼育していただきました。


たぶん、24週齢くらいで
骨が完成するだろうと・・・。

とある文献では
脛骨完成は18週とかありましたが、
データを見ると明らかに18週以降も伸びてるー!?
(完成した骨は伸びない)

ダメだ・・・文献はあてにならん・・・。
というか誰もこんなの調べてない・・・。



解剖し続けた自分の勘と、
体重の成長データから
20週〜26週齢が怪しいと踏んで
結局24週齢で受け取りに行きました。

自信がなかったので
現地で一羽だけ解剖して骨をチェック。
その部位もこれまた勘頼み。

BUNチェックによると
骨は完成していましたが、かなり不安・・・。

煮込んでみるまでわからない・・・です。


ニワトリの全身の骨が
どういった順序で完成していくのかについても
修士論文で触れたい項目でありますな。

標本が揃ってきたので
いい線来ていると思います。






放血してすぐのニワトリを解剖したのですが、
肉の感触がいつも(冷凍鶏)とぜんぜん違う!
これが本当の『生肉』なのか!

このはじけるような弾力、プリプリ感・・・
おいしそう・・・。

誰も見ていなかったら
切り取ってその場で食べていましたわ。

ほとんどの鶏は郵送しましたが、
一部は自分で持ち帰って
明日の食料に。
いい鶏なので楽しみ。



先方の農場の方には
本当に親切にしていただき、
もうなんとお礼を言っていいやら。

延長飼育なんて無茶なお願いを聞いてもらったり、
鶏舎を見せてくださったり、
郵送の手配をしてくださったり・・・
もう感謝感激です。

色々な鶏品種の話も聞かせてもらえて
本当に楽しく嬉しかったです。

いろんな品種鶏飼っててうらやましい。



10/7(日) 猛禽類

こんばんは
これで愛知県のほぼ全域へ行けたことになるかな。
BUNです。


伊良湖岬へ鷹の渡りを見に行ってきたです。
伊良湖岬ってのは
渥美半島の先っちょです

現地到着が午前2時。
しかし、すでに駐車場には
かなりの数の自動車が。

同じ目的の人たちみたいです。
すごいな。猛禽大人気。



日が昇るころから
猛禽達が移動し始めます。

地面が暖まって生じた上昇気流を利用して高度を稼いだ後、
滑空して距離を稼ぐという飛び方のようです。

上昇気流を見つけると、
そこに渡り中の猛禽達が群がるため、
シーズン中には
『鷹柱』ができたりするそうです。



朝の6時前から空を見ていると
来るわ来るわ猛禽類。

おー鷹柱!16羽の猛禽類あれこれが
くるくる回りながら上昇していきます。

これでも小さいらしい。
50羽とかの柱もできるんだって。



今週の金曜日に合計3000羽ほど通過したらしく、
今日は少ないそうですが
それでも猛禽類あれこれで100羽通過。

素人目には少なくないと思うんだけどなぁ。




猛禽類については
全然わからなかったのですが
ちょっとパワーアップした感じです。

猛禽が飛んでいるのをBUNにたずねると、
今日よりも・・・

Before
・ああ、トビじゃない?
or
・さぁ。興味ないね。(トビしかわからない)


After
・トビだね。(自信)
or
・ハヤブサ系じゃね?(ハヤブサとチゴハヤブサを分けられない)
or
・ノスリかサシバ的な何か。(判別不能)
or
ググれ


・・・と、微妙にわかり始めたような。

一度にたくさん見れると
比較しやすくて助かります。
ここに通えばそのうちもっと識別できるようになるかな。

手っ取り早くには、
全種の死体があって、
解剖すればそれで覚えられると思います。

中型哺乳類をそうやって覚えてきたので
解剖したやつしか識別できないです。




猛禽のプロでも
完璧に識別しきるのは難しいそうで、
誰でも間違うとのこと。

高いところを飛ぶから
豆粒のようにしか見えないし、
幼鳥、成鳥で色が違うので結構厄介そうです。

100万円以上する(らしい)レンズ付きカメラの人が
そりゃもーぞろぞろといて、
猛禽にはまり込むと
お金かかりそうだなぁと思ったです。



そう!猛禽を見るときは
やたらと遠距離になってしまうのが難点ですな。
しかも速いし。

やっぱりガン、カモが水辺でちちくりあっているのを
眺めているのに幸せ感じますわ。



・・・とは言うものの、
猛禽を見る楽しさを知ってしまったので、
できる範囲で見に行くかな。

珍しいやつが現れたからといって
追いかけたりはしない方針。

よくいるやつを認識できる程度を目指します。


10/6(土) コーチン

こんばんは
フリーザーのニワトリ数えたら
200個体超えてた・・・。
BUNです。

一羽ずつ地道に削っていくかなぁ。
毎月20羽ずつ増えてくけど。


朝、銃声で目が覚める。

近っっ!?
銃声めちゃ近っ!!


狩猟用の派手な色をしたジャケットを着た、
猟友会の人々が近辺で射撃中。

どうやらサギの駆除らしい。
近所の養殖池で
魚食っちゃうからなぁ。


打ち落としたら欲しいと伝えたが、
結局一羽も落とせず。

サギは危険を感じると
やたらと高度を上げて逃げるため、
散弾でしとめるのは容易ではないらしい。





解剖の日。

今日の獲物は
名古屋コーチン3羽とファヨウミ1羽。
この名古屋コーチンは
大学が畜産総合センターから
譲渡を受けた『ほんもの』です。
(*畜産総合センター・・・名古屋コーチンの種鶏を生産している)


体重2kgを越えるやつが
3羽もいるとちょっと大変。

1kg前後が一番やりやすいかな。
大きくなりすぎると、
皮が丈夫になるため、
かなりの手間がかかります。

今日の雄名古屋コーチンは体重4kg超。
でけえ・・・。






解剖完了後、
外した肉の山ができました。

よし、正真正銘の名古屋コーチンの味を
確かめてみよう!


早速調理して食べます。
ある意味採れたて。

こういうときは
焼いて塩コショウだけで食べてみる。


む!
うまい!!

解剖したやつにしてはかなりうまい部類。
なぜかくさくない!

ニワトリを
頚椎脱臼で殺すと、
血液が体内に残り、
肉が臭くなりがちです。

このコーチンも頚椎脱臼個体なんだけどなぁ。
不思議。



成鶏であることもあって、
非常にしっかりとしたニワトリの味がします。
これならブロイラーには負けんね。

ニワトリとしてもおいしい部類ですな。
やるなぁ、名古屋コーチン。


話題の偽コーチンと食べ比べてみたいところ。
自分に識別できるとは思えないが・・・。

自分としては
おいしければよい。です。



これから伊良湖半島へ
鷹の渡りを見に行きます。

渡りは朝早いので、
夜のうちに山農場を出発し
現地で車中泊の予定。

それではしゅっぱ〜つ!


10/5(金) 久々に設楽

こんばんは
練習キツメ。体がギスギス・・・。
BUNです。

久しぶりに設楽ーーー!!

学会やら何やらで
2週間も山を空けてしまった。


来て早々、
玄関前をタヌキ?が走り抜けたり、
星空が屋久島級によく見えたりと、
たいしたお出迎えです。

今日の星空は異常。すごすぎる。
昨日雨だったからかな。

久しぶりに見るからというのもあるかも。




道路の温度計は12℃(0時ごろ)と、
最低気温は一桁に入りそうな気配。

う〜ん、設楽だねぇ。



脂がイマイチ抜けていない標本を
電気鍋に放り込んで
今日はもう寝るとです。


明日は渦中の名古屋コーチンを
骨格標本にするために
解剖します。

このコーチンは大学で飼育している
きちんとした肉用のコーチンです。



うまく行けば
骨を見るだけで
本物コーチンかニセモノかどうか
見分けられるようになるかもしれないです。


10/4(木) 5本

こんばんは
鹿の骨を雨ざらしにしておいたら
結構死蝋が溶けてくれた。
・・・多分骨自体も僅かずつ溶けているんだろうけど。
BUNです。


キリンの角は何本でしょう?

2本?
ちっちっち?

それも正解ではあるが、
実際には・・・・・・・・・。





動物園見学(授業です)で
動物園の飼育員さんから
あれこれお話を聞くことができました。


今日話を聞けたのは
キリンの飼育員さん。


ここのキリン、角が5本あるって。

はぁぁぁぁぁ!?

よーくみると・・・
いつもの2本。
眉間に1本。
話によると後頭部にもう2本あるらしい。

骨格標本を見せてもらうと、
いつもの2本と、眉間の1本は
間違いなく骨ですな。

何をもって『角』とするか迷うところですが、
骨の突起が3つは間違いなくありました。

後頭部は・・・???
う〜ん・・・これは・・・
突起というより
側頭筋の付着部位に見えるんだけどなぁ。


このキリンの種では
後頭部の角は小さいらしいですし、
なにより生体を間近に見ている飼育員さんの言、
後頭部の2本(?)がなんなのかは
判断保留としておこう。




研究室に戻って文献(Mammal Species of the World)
を調べてみると、
『キリンの角は2〜4本』

???
なっ!?
偶数!?
眉間の角があるから奇数じゃないの?

『目の間の突起を角と表現するときもある』


なるほど。
いつもの2本と、後頭部の2本が『角』で、
眉間の1本は角かどうか
判断の割れる物体のようです。

後頭部の骨のでっぱりは
『角』だったのか・・・。
修行が足りんなぁ・・・。

見落とさないとは、さすが飼育員さん。
御見逸れいたした。

今度後頭部の2本を確認しに行かねば・・・。


後頭部の2本は種によって
発達具合が変わるっぽいので、
もっと色々なキリンを見てみたいですな。





キリンにはまりすぎて
ろくに動物を見れませんでした。
去年はカンガルーで同じことが起きたぞ・・・。

半日で見たのが1動物。

ナニコレ。



これから気候もよくなってくるし
1日がかりで動物を見に来るかなぁ。


・・・と去年も言って、まだ行っていない。
一人じゃ行きづらいよよよ。



10/3(水) 削る

こんばんは
サーバー異常か。
やたらと重い・・・。
BUNです。


天下一品祭りが開催されています。

コッテリラーメン中毒患者としては
行かざるをえない。

ラーメン一杯に漏れなくついてくる
スクラッチカードを削ると
静電気除去ストラップ(2種)か
携帯クリーナーストラップ(2種)か
100円の商品券がもらえます。


・・・ここは・・・
静電気除去ストラップが欲しい!
まぁクリーナーストラップでもいいわ。

月に1回来るくらいだから
割引券よりはおもしろそう。



くじに偏りがないとすれば
確立5分の4。
きっといいものもらえるはず。
ゴシゴシ・・・。


『100円商品券でした・・・。


なんでやねん。
一番いらんものが出てしまった。
しかも使用期限が一ヶ月。

キャンペーンは今月14日までなので
この券使うついでにもう一回こなくては。



・・・はっ!
これが店の策略か!
くじを100円券だらけにしておくのが
一番儲かるよね、ね、ね?


とは言うものの、まんまとはまりに行くわけですが。


10/2(火) 内定式

こんばんは
今年は巨人が優勝ですかな。
えらくもつれたものですなぁ。
BUNです。

昨日から内定式に行ってまいりました。

本社で式の後、
栃木県の研究所へ移動します。

栃木県初上陸!



式自体は普通でしたので、
研究所の感想を。

総じて言えるのは
大学と企業は違う!ということです。


置いてある文献は
割と見慣れたものばかりですが、
『統計資料』の充実に驚きます。

プレゼンとかをするときに
統計資料からデータを引っ張ってくるそうです。



論文検索システムでは
特許に関するものが目を引きます。

研究をする前と途中で
同じ特許がないか検索するそうで、
通常の論文検索より力が入っている感じでした。

他社が自社の特許を侵してきたら
裁判を起してツブすそうです。

これが企業かぁ・・・。



各動物の実験規模も
大学では考えられないほど大きいです。

子会社と連携して
実験対象動物の入れ替えを早くし、
実験の再現回数も稼いでいます。

とにかくすごすぎ。
大学の研究てちっさいなぁ。

会社の研究所の予算を聞くとビビリますわ。




そういえば飼育されていた牛の
毛並みが異様に良かった。
顔つきもすごく優しい。

めちゃくちゃ大事に飼われているな。
山農場の牛たちはもっと目つきが悪い。




BUNの採用職種が
第1希望か、面接で勧められたものになったら、
少なくとも1年間は栃木に勤めることになりそうです。

住みやすそうでいい所でした。



同僚連中もかなり面白い連中が揃っており、
この先皆全国へ散るとはいえ
研修期間は楽しめそうです。



さてさてどうなることやら。