このガチョウ、オス?メス?
2006.08.11第一稿
2011.11.28第二稿
シナガチョウの雌雄識別(ver.2.0) 肉眼では コブサイズによる雌雄判別はちょっと難しい、 例外があるということでした。 自分で計測して明らかにしたかったのですが、 標本もないので文献に頼ります。 結果、 シナガチョウのコブによる雌雄判別を正しく解説するとすれば、 「同年齢個体ならば、コブは♂>♀である。」 となります。 年齢さえわかれば コブによる雌雄識別が可能ということです。 え?年齢がわからない? じゃあ無理だ。クソして寝ろ。 まず文献より。 ・コブは年齢とともに大きくなる。 ・コブは雄の方がたいてい大きい。 Dhoner,J.V.2001. The Encyclopedia of Historic and Endangered Livestock and Poultry Breeds. と ・シナガチョウでは、コブの大きさで性別を容易には区別できます。 オスではより大きく、より突出し、 そしてより大きな頭部に相関しています。 Buckland, Roger & Guy, Gerard (eds.) 2002. Goose Production. 2個目はFAOの資料なので誰でも読めます。 この2文献で だいたいは分かったのですが、 論文を引用していなったので怪しんで 論文方面でも捜索。 ・・・家禽ガチョウ出ない・・・。 たぶん古すぎる。 以下の論文は 野生のchinese goose(コブ無)の計測値なので 家禽chinese goose(コブ有)に必ずしも当てはまるとは言えませんが、 無視できない結果ではあります。 ・『chinese goose(野生)の体格と嘴の大きさについて 性差あり(メスの方がかすかに小さい)』 Johnsgard(1978)など。 サンプル数が小さいのが気になりますが、 サンプル数の大きい近縁他種でも同傾向なので ある程度信用できると思います。 ガン系には♂>♀の性差(性的二型)があるようです。 その家禽であるガチョウにも恐らく。 歳を取るとコブが大きくなるならば、 同年同士の比較ならばコブにも性差があると考えられます。 勘ですが・・・ コブの単純な大きさではなく、 コブの高さと頭の高さの比が 雌雄で異なると予測しております。 一定範囲に収まるんじゃなかろうかと・・・。 計測できるならほど接近できるなら 採血してPCRすれば一発で性別がわかるのですが。 品種改良史まで調べて、 あのコブがいつ、なぜできたかまで知りたかったのですが、 起源のアジアまでたどり着けず。 きっとド田舎・・・。 品種がアジアからイギリスに渡ったところまでは突き止めたのですが、 イギリスに渡った時点で 「コブがいつ、なぜできたかは不明」 との記載が。 ここで詰みか・・・。 以上を踏まえて 旧バージョンをどうぞ! ↓ シナガチョウの雌雄識別(ver.1.5:眉唾物) さて、早速ですが、識別してみてください。 オス?メス? オス?メス? 上下の写真でガチョウの種類が違いますが、気にしない気にしない。 形態だけで識別可能です。 ちなみに上は (両方シナガチョウでした 2006.08.11追記) ・・・いきなりは無理ですね。 というわけでガチョウの雌雄識別の仕方を伝授いたしましょう。 ガチョウについて書いてある本がほとんどなくて、 昔の自分が一体どうやってこれを知ったのかわからないです。 とにかく貴重なガチョウ雌雄識別法! (*同年齢個体に限る) 文章にすると、 |