×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。


皮をなめす
(血液注意)


リアルファーFOX
まずはこの毛皮を見ておくれ。

このフサフサの毛並み・・・色合い・・・
こんなきれいなものがあったのか。

キツネのロードキルを拾ったときから
毛皮の美しさに魅了されっぱなしです。

死体からでもこんなにきれいに採れるとは。

これ以来、
毛皮の標本化に本腰を入れるようになりました。

ロードキルの動物は、
骨、内臓に大ダメージがありますが、
皮は案外無事。
皮資源が一番高品質かつ潤沢に手に入ります。

柔軟かつ強靭。
動物の毛皮はスゴイ。

一番ロードキル数の多いタヌキで
練習して品質が安定してきたので、
毛皮のなめし方をレポートします。






まず、『なめす』とは何ぞや?

なめす【鞣す】
 動物の生皮から不要なたんぱく質や脂肪を取り除き、
 薬品で処理して、
 耐久性・耐熱性・柔軟性をもたせる【大辞泉より】

なめすという言葉は
皮を刃物で削る工程、
薬に漬ける工程、
乾かす工程、
揉んで柔らかすする工程までを含むようです。

そういうつもりで『なめす』と言います。



1、解剖
内臓抜いてます
イノシシ
まずは動物を解剖するところから。
イノシシを猟師さんにいただけました。

解体完了
ふう・・・。
骨・肉・皮
皮と肉と骨を分離。

肉は猟師さんにお返しして、
骨と皮は頂きます。

骨は骨格標本にするので置いといて、
今回の本題は皮です。


この時点で、毛の生えた側を
シャンプーとか洗剤で洗っておくと、
あとで臭くない。



2、けずる
作業中
解剖しただけだと
皮に脂肪やらタンパクやらがくっついています。
これは腐る。

刃物を使って余分なものを削り取ります。
いわゆる毛皮になるのは
コラーゲンの層らしいです。


今のところ最適な刃物は鉈。
刃に角のない剣鉈がより良いと思います。

もっといい武器の情報があれば
教えてください。

大型の曲刀なんかがきっと良いと思うのです。

『せん刀』という皮なめし専用刀があるらしいのですが、
とてもお値段がするようで・・・。


真っ赤だった皮の内面が
白くなっているのがわかりますか?

できかけ
↑この写真の、
白っぽいところが削り取り終了箇所。
へたくそなのでちょっと穴を開けてしまった・・・。
いかに穴を空けずに削るかが
毛皮の良し悪しを左右します。

赤い場所はまだまだの場所。
このままにしておくと後にかびたり腐ったりします。

隅を削るのが難しい・・・。



削り取った
削り取った破片
削り取るのが結構大変。
力仕事です。

この鉈の性質上、
右手でしかまともに使えないので
右手ばかり疲れる。

左用鉈が欲しい・・・。


使った鉈はよく手入れしないと
錆びるので要注意。

水と脂まみれになるので
切れ味の低下も激しい。




3、なめし液につける
今回は
一番材料を入手しやすく、安全な
『ミョウバンなめし』でいきます。
ミョウバン
ミョウバン
昔ならではの技法ではタンニンを。
工業的にはクロムを
なめし液に使うようです。

タンニンなめしは、段階が多くてめんどくさい。
クロムは危険なので素人向けでない。
ソフトに仕上がるらしいけど。

薬局でも手に入るミョウバンでなめすことにしました。

ミョウバンがタンパク質と結合し、変性させ、
不溶性の皮膜を作るらしい。

皮のタンパク質を
通常とは異なる状態にして
防腐するというのが
なめし液の目的のよう。

ホルマリン固定と原理的には同じか。




なめし液の配合は
・水 1リットル
・ミョウバン 40g
・塩化ナトリウム(食塩使った) 20g

でやっています。

これで良いのか悪いのかは不明。
出来上がった皮が将来的に
どのような経過をたどるかみないと
評価のしようがない。


毎日1回、液中で皮を動かして
液を攪拌したほうが良いらしい。
それを1週間ほど続けます。

参考にしたところは
もっと短期間だけど念のため。

あと、水面から皮が出ていると、
そこからかびる。

重石をして沈めれば安心。


でも、長く漬け過ぎると
液ごと腐る。



4、乾かす
でかいとはりつけが大変
はりつけ
普通に乾かすと
皮が縮んでくしゃくしゃになってしまいます。
切り干し大根かスルメか。


それを防ぐために、
皮を釘で打って板に貼り付けます。

多少皮に穴を開けますが
釘の穴は案外目立たないので
かなり大量に打ち込んでいます。


乾燥させる前に、
毛の生えた面だけを軽く水洗いします。

そうしないと乾かしたときに塩分が析出して、
べとべとに・・・。


釘打ちまくり

↑こんな具合にバンバン打ちます。


これで乾かして釘を抜き
ラベルをつければ
ひとまず標本完成です。

ただ、
この時点だと皮がカチカチ。
硬度としてはスルメ程度。


これをソフトにするには
コンクリートブロックの角などに
皮をこすりつけたり、
手でひたすら揉んだりして、
コラーゲン繊維を断ち切る作業がいります。

インディアンは噛んでやわらかくするらしい。
確かに合理的な作戦かも。
だが断る。


そこまでやると
イメージどおりのフワフワ毛皮の完成です。

正直かなりめんどくさいので
ソフト化加工は
キツネ以外ではやってないです。

皮革業は楽じゃない。




最終目標は
自分の装備品にできる毛皮を作ること!









やり方について知っている人も知らず、
資料もあまりないため、
かなり我流でやっております。

だんだんうまくなってきているので
もっと経験を積めばそれなりになりそう。


もっといい技法、コツがあれば
ぜひとも教えていただきたく思います。


■数少ない参考資料

トップへ